自社ローンのある自動車販売店で失敗しないための注意点

後悔しないために、今こそ知っておきたい「自社ローン」の注意点
自社ローンは、信用情報に不安がある方でも中古車を購入できる魅力的な選択肢です。しかし、契約内容や販売店の対応によっては、思わぬトラブルや負担を招くリスクも潜んでいます。この記事では、契約前から購入後までにチェックすべき5つのポイントを紹介し、「失敗しない自社ローン選び」をサポートします。
【目次】
1.契約前に確認すべきローンの条件とは
2.店舗による金利や手数料の違いに注意
3.中古車の状態をしっかりチェックする
4.ローン返済に無理のない計画を立てる
5.購入後のトラブルを防ぐ確認ポイント

1. 契約前に確認すべきローンの条件とは
自社ローンは、銀行や信販会社を通さずに自動車販売店が直接提供するローンサービスのため、金融機関よりも審査が柔軟で、信用情報に不安がある方でも利用しやすいのが魅力です。
しかしその反面、店舗ごとにローン条件が大きく異なるため、契約前の確認が極めて重要です。
ここでは、自社ローン契約で失敗しないために、事前に必ずチェックすべき2つのポイントを解説します。
1-1 支払総額と分割内容をしっかり確認する
自社ローンでは、「金利」という表現を使わずに、「手数料込みの月額払い」として案内されるケースが多くあります。
一見すると月々の支払いが手頃に見えても、実際には金利相当の手数料が上乗せされ、総支払額が大きく膨らむことも少なくありません。
たとえば、車両本体価格が80万円であっても、分割手数料や保証料などが加算され、総額が100万円を超えるケースもあります。
そのため、契約前には以下の項目を必ず確認してください。
- 総支払額はいくらか
- 車両本体価格と手数料の内訳は明示されているか
- 頭金やボーナス払いの有無
- 分割回数と毎月の返済額は収支に見合っているか
「総支払額」が明記されていない販売店や、明確な内訳の提示を拒む店舗は避けるのが無難です。
1-2 契約条件と契約後の制限にも注意を
自社ローンは、審査が通りやすい一方で、契約条件や制限事項が店舗独自に設定されている場合があります。
たとえば以下のような点を事前に確認しておきましょう。
- 所有権留保の有無:ローン完済までは車の所有権が店舗名義となるケースが一般的です。
この場合、完済まで車の名義変更や売却ができません。契約後の使い方に制限があるため、よく理解しておく必要があります。 - 延滞時の対応:支払いが遅れた場合の対応も要確認です。販売店によっては、延滞1回で契約解除・車両引き上げとなる場合もあるため、支払日と支払方法、猶予期間などの規定を必ず確認しましょう。
- 任意保険の加入義務:一部店舗では、車両保険付きの任意保険への加入を義務付けていることがあります。これにより、月々の支払いに加えて保険料が発生し、トータルの維持費が予想以上に高くなることも。
- 早期返済の可否と手数料:ローンの繰り上げ返済が可能か、またその際に手数料が発生するかも確認が必要です。
2. 店舗による金利や手数料の違いに注意
自社ローンは一般的な金融機関のローンとは異なり、販売店が独自に審査・運用するローン形態のため、契約条件も店舗によって大きく異なります。
特に注意すべきなのが、金利に相当する「手数料」の仕組みと、それにともなう総支払額の違いです。
この章では、自社ローンを提供する店舗選びで気をつけるべきポイントを詳しく解説します。
2-1 金利ではなく“手数料”という名目に注意する
自社ローンでは「金利0%」とアピールされることがありますが、その実態は「金利に相当する手数料を上乗せしている」というケースが少なくありません。
たとえば、車両本体価格が90万円でも、契約書を見ると総支払額が130万円近くになっているということもあります。
この差額が、実質的な金利や事務手数料にあたります。
このため、契約時には以下の点を必ず確認しましょう。
- 月々の支払額と支払回数
- 総支払額(車両代+諸費用+手数料)
- 分割手数料の割合や計算方法の説明があるか
- 「金利0%」の条件に特別な制限(短期間限定、頭金必須など)がないか
手数料が明記されていなかったり、総額の提示を濁すような店舗は、信頼性に欠ける可能性があります。
「金利0%」の言葉に惑わされず、総支払額を見て実質的なコストを判断することが大切です。
2-2 店舗ごとの料金設定や支払条件を比較する
同じような価格帯の車両でも、店舗ごとに支払条件やサービス内容が大きく違うのが自社ローンの特徴です。
そのため、少なくとも2〜3店舗の条件を比較し、もっとも納得できる内容の販売店を選ぶことが失敗を防ぐコツです。
比較する際の主なチェックポイントは以下の通りです。
- 頭金の有無と金額:店舗によっては、頭金なしOKをうたっているところもあれば、10〜20万円以上の頭金を求められるケースもあります。
- 支払回数と柔軟性:36回払い・60回払いなどのプランに加え、ボーナス払いを設定できるか、途中で繰り上げ返済が可能かなども比較ポイントです。
- 車両価格の違い:同じ年式・グレードでも車両価格が5万〜10万円違うことは珍しくありません。付帯サービス(保証・整備・車検付きなど)もあわせて確認しましょう。
- 保証やアフターサポートの内容:支払条件が緩い店舗は、納車後の保証が簡素なケースもあります。価格とサービスのバランスを見極めることが重要です。
販売店の中には、他店よりも支払額が安く見えるように月額を下げて回数を長く設定している場合もあります。
見た目の数字に惑わされず、総支払額・契約条件・アフターサービスの3点で比較するようにしましょう。

3. 中古車の状態をしっかりチェックする
自社ローンでの中古車購入は、ローン審査のハードルが低い反面、車両の品質にまで目が行き届かないまま契約してしまうケースが少なくありません。
しかし、中古車はすべて一点ものであり、前のオーナーの使い方や整備状況によってコンディションに大きな差があります。
契約前に現車確認を怠ると、納車後に不具合や故障に悩まされる可能性も。
ここでは、失敗しないための「中古車チェックのポイント」を2つの観点から解説します。
3-1 現車確認と試乗で見落としを防ぐ
見た目のきれいさだけで判断しないことが重要です。
展示場に並んでいる車両は清掃されており、一見すると美しく見えますが、実際には内部のコンディションに問題があることもあります。
チェックすべき主なポイントは以下の通りです。
- エンジンの始動時の音や振動に異常がないか
- エアコンの冷暖房が正常に機能しているか
- 走行中のハンドルやブレーキの操作感
- パネルのずれや塗装ムラ(事故歴の可能性)
- シートや内装の汚れ・破損
- タイヤの摩耗具合・ひび割れ
特にエンジン音は、素人でも違和感を感じ取れることが多く、ゴロゴロ・カラカラといった異音は要注意です。
また、実際に道路を走ってみる試乗が可能な場合は、必ず体験しておくのが理想です。
3-2 整備記録簿・保証の有無を確認する
中古車選びで信頼性を高めるには、過去の整備履歴が記載された「整備記録簿(メンテナンスノート)」の有無が鍵となります。
これにより、定期的に点検されていたか、事故歴があるかなどを把握することができます。
もし整備記録が一切ない場合は、その理由を販売店に確認しましょう。
また、販売店によっては修復歴のある車両(事故車)を低価格で販売していることもあります。
一見お得に見えますが、フレーム部分まで損傷が及んでいた場合は、安全性や耐久性に問題が残るため、購入には慎重になるべきです。
さらに、納車後の保証制度の有無とその内容も重要な確認項目です。
たとえば「3ヶ月または3,000kmまでの無料保証」がついているかどうか、対象部位がどこまでカバーされているかなどは、店舗ごとに異なります。
信頼できる店舗では、保証書を発行してくれるだけでなく、納車前に法定点検やオイル交換を実施している場合もあります。
こうしたサービスの有無が、購入後のトラブルを防ぐ大きな差になります。
4. ローン返済に無理のない計画を立てる
自社ローンは、他のローンと比べて審査基準がやさしいため、今すぐ車が必要な人にとっては非常に心強い選択肢です。
しかし、審査が通りやすいからといって「支払いが楽」というわけではないことを理解しておく必要があります。
無理なローン計画を組んでしまうと、延滞や返済不能に陥り、せっかくの車を失うリスクさえあります。
ここでは、安心して自社ローンを利用するために大切な返済計画の立て方を解説します。
4-1 自分の収支に合った返済額を設定する
ローンを組む際は、まず自分の「月々自由に使えるお金」がどのくらいあるかを明確にすることが第一歩です。
家賃・光熱費・食費・通信費などの固定支出を差し引き、手元に残る金額から無理のない返済額を算出しましょう。
たとえば、手取り月収が20万円で、固定支出が15万円の場合、ローンに充てられる金額はせいぜい2〜3万円程度が現実的です。
これを超えるローンを組むと、急な出費があった際に支払いが困難になってしまいます。
また、ボーナス払いや頭金を設定することで、月々の負担を減らす工夫も有効です。
一部の自社ローンでは、ボーナス時に多めに返済し、それ以外の月は少額に設定できるフレキシブルな支払い方法を採用しているところもあります。
4-2 収入の変動や緊急事態にも備えておく
特に注意したいのが、収入が不安定な方や、今後大きな支出が予定されている方です。
派遣社員、フリーランス、自営業などは、月々の収入が一定でない場合も多いため、返済計画はできるだけ余裕を持たせて設定するべきです。
さらに、将来的に転職・引っ越し・出産・教育費など、大きなライフイベントが控えている場合、その影響も見越した返済計画を立てる必要があります。
急な収入減や病気による支出増加が起こる可能性もあるため、最低でも2~3ヶ月分の返済額を緊急用の貯金として確保しておくと安心です。
また、返済期間中にトラブルが発生した場合に備えて、延滞時の対応(猶予期間の有無、連絡手段、再契約の可否など)も事前に確認しておきましょう。
万が一返済が遅れた際に、即座に車両回収(引き上げ)となる店舗もあるため、契約書の細かな条項にも目を通すことが重要です。

5. 購入後のトラブルを防ぐ確認ポイント
自社ローンで車を購入する際、多くの人は契約完了と納車の瞬間をゴールと考えがちです。
しかし、本当のスタートは納車後からです。
せっかく希望の車を手に入れても、納車後すぐに不具合が見つかったり、サポートが受けられず困るというケースも少なくありません。
ここでは、購入後にトラブルを防ぐための2つの重要なポイントをご紹介します。
5-1 アフターサポートの内容と保証を事前に確認する
中古車購入では、新車のようなメーカー保証がない場合がほとんどです。
そのため、販売店が提供するアフターサポートや独自保証の有無が非常に重要になります。
必ず以下の点を事前に確認しておきましょう。
- 保証期間と内容(例:3ヶ月または3,000kmまで)
- 保証対象部位(エンジン・ミッション・電装系など)
- 修理対応の流れ(店舗持ち込みか、提携整備工場対応か)
- 保証書が発行されるかどうか
また、「納車後1週間以内は無料点検サービスあり」「初回オイル交換無料」など、店舗ごとに独自のサービスを設けている場合もあります。
逆に、まったく保証が付かない店舗では、後に高額な修理費を自己負担するリスクが高くなります。
購入前に必ずアフターサービスの詳細を明示してもらい、口頭だけでなく書面での確認をおすすめします。
5-2 車検や名義変更などの手続きも把握しておく
納車後に予期せぬトラブルを防ぐには、登録関連の手続きの流れを把握することも大切です。
自社ローンの場合、所有権は販売店側に留保されているケースが多く、ローン完済後に初めて車の名義が購入者に変更されます。
この際、どのような書類が必要か、手続きは店舗側で代行してくれるのか、自分でやる必要があるのかも確認しておきましょう。
また、車検の残り期間が短い車を購入する場合、車検のタイミングと費用についても把握しておくことが必要です。
販売店によっては「車検整備付き」で納車してくれるところもありますが、そうでない場合は、納車直後に数万円の車検費用が発生する可能性があります。
さらに、納車時に確認すべき項目として以下の点も挙げられます:
- スペアキーの有無
- 取扱説明書・整備記録簿の付属
- タイヤの溝や状態、ワイパーゴムなど消耗品の確認
- ETC・ナビ・オーディオの動作チェック
これらは、納車時に一括してチェックしておくことで、後からの「言った・言わない」のトラブルを防ぐことができます。
可能であれば納車時にチェックリストを作成し、店舗と一緒に確認することをおすすめします。

納得のいく車選びは、正しい知識から始まる
自社ローンを活用して満足度の高い車購入を実現するには、契約前の情報収集と販売店選びがカギとなります。この記事で紹介した5つの注意点を押さえておけば、安心して車選びができるでしょう。ローン返済後も長く愛車と付き合えるよう、信頼できる店舗と正しい判断を心がけましょう。
